TG以外のカードについて

汎用カードについては網羅的に書くことが難しく、またすでに多くの紹介がなされていることから割愛する。

 

モンスターカード 

《SRオハジキッド》

召喚成功時に墓地のチューナー1体を蘇生し、自身もろとも素材として風属性SモンスターのS召喚を行う。

単体でSモンスターにつながるのはスクリュー・サーペントと同じであり、属性の都合上あちらよりも展開先は限定されるが、この手のカードにありがちな「効果を無効にして」蘇生する処理となっていない。そのため蘇生先の効果を活用することができ、スクリュー・サーペントを蘇生したならクリアウィング・シンクロ・ドラゴンあたりを召喚しつつTGの蘇生を、スター・ガーディアンを蘇生したなら二段攻撃を得た降魔弓のハマを出しつつTGの回収を行える。スクリュー・サーペントから星1チューナーを蘇生した場合にはクリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンにつながる。このように特殊な下準備なしに1枚から大型を出しつつアドバンテージ回収などにつながるのが強力。

風属性Sモンスターのため少なくない枠が要求されるのが難点。レベル7としては クリアウィング・シンクロ・ドラゴンやウィンドペガサス@イグニスター、レベル5としてはHSRチャンバライダーなど優秀なモンスター自体は存在するが、他の汎用Sモンスターを押しのけて採用できるかは疑問が残る。

 

《暗炎星-ユウシ》

場の炎舞をコストに相手モンスター1体を破壊する効果・相手にダメージを与えると炎舞をサーチする効果を持つ。

炎舞-天璣でのサーチ先として有用。天璣にワーウルフと単体除去の2つの役割を持たせることができ、EM1でのコントロール転移などに際してダメージを与えればワーウルフなど後続のサーチを行える。1600という攻撃力もメインの打点の低いTGからみれば十分ありがたく、天璣で乗るわずかなバフも加算すれば下級アタッカーとしてそこそこ通用する。後述するイージーチューニングでのコンバットトリックとも相性がよく、効率よくアドバンテージを稼ぐことができる。

とはいえ天璣を場で遊ばせることで拮抗勝負やライトニング・ストームの発動条件を阻害する可能性があり、また相手の機界騎士や鉄騎龍ティアマトンの召喚条件も満たしやすくなってしまう。天璣を引けず戦闘ダメージの通らない状況では星4バニラ以上の機能が期待できない・メインデッキの枠を少なからず食うなどの点もあり、決して手放しには採用できない。

 

壊獣

スクリュー・サーペント+ワーウルフでサイバース・クアンタム・ドラゴンをS召喚しやすいこと、TGには星1モンスターが多くサクリファイス・アニマを出しやすいことなどから除去手段としての相性が良い。高打点を用意しづらいというTGの弱点も自分の場に出した壊獣やサクリファイス・アニマである程度補うことができる。

壊獣自体は除去手段として非常に優秀ではあるが、逆に言えばクアンタムやアニマを通さなければ手札を1枚捨てたも同然であり、アドバンテージを能動的に取れないTGでは出費の負担が非常に重い。壊獣とTGを使い分けられるサーチカードも制限カードの魂喰いオヴィラプター程度であり、複数枚投入する際は事故のリスクを背負うこととなる。

 

レベル5モンスター

スター・ガーディアンなどレベル5のSチューナーと合わせることで白闘気双頭神龍が出せる。

レベル5ならサイバー・ドラゴンでもリンクスレイヤーでも何でもいいのだが、一定のシナジーのある候補は以下の通り。

  • 《サルベージ・ウォリアー》

アドバンス召喚のためにストライカーなどのリリースを要求するが、効果を無効にせずチューナーを蘇生できる数少ないカードの一つ。

TG1-EM1とアーティファクトの神智でトラップトリックを共有でき、手札に来てもフォーミュラ・シンクロン+ワーウルフやハリファイバーからのワンダー・マジシャンによって相手ターンに破壊できる。 

 

 

魔法カード

《ブラック・ガーデン》

場に出たモンスターの攻撃力を半減させ、その相手側に攻撃力800の植物族トークンを生成するフィールド魔法。場の植物族すべてと自身を破壊することで総打点に等しい攻撃力のモンスターを蘇生する効果も持つ。やる気デストラクションとして悪名高いカード。通称黒庭。

サポートカードとして特殊召喚時にデッキ・墓地の黒庭を回収するレベル5のSモンスター、ガーデン・ローズ・メイデンが存在する。黒庭で生成されるローズ・トークンの攻撃力は800。ガーデン・ローズ・メイデンの攻撃力は1600であり、場にローズ・トークンが2体いれば黒庭を破壊することで蘇生でき、蘇生と同時に黒庭を回収できる。

黒庭の難点は打点の半減やトークンの供給により普段と異なるプレイが要求されることだが、トークンの数を調整しガーデン・ローズ・メイデンの蘇生を挟むことでこちらだけが一時的にソフトロックを解除でき、相手のみに負担を強いることができる。

 

TGはレベル5のS召喚に特化しており、ガーデン・ローズ・メイデンからの黒庭のサーチが容易。また攻撃力2400のSモンスターはレベル5〜7に多数存在し、1600のモンスターとしてもラッシュ・ライノが、800のモンスターとしてストライカーがいるためロック解除の条件が広い。ひいてはだぶついた黒庭を蘇生カードとして盤面に還元しやすいことにもなる。

打点半減の処理のため黒庭の存在下でローズ・トークンを処理できる下級はラッシュ・ライノ程度であり、また弱体化が反転召喚に対応せずモンスターをセットされるだけでこちらの手も止まりやすいという問題があるが、これらの点を解消できるモンスターは複数存在し*1、またガーデン・ローズ・メイデンを蘇生して黒庭を解除し展開ののち再びロックをかければ気にならない。黒庭のもとで戦闘力を発揮できるモンスターはまれであり、TG1-EM1でのコントロール奪取も相対的に強力となる。

地味なところではI:Pマスカレーナや聖騎士の追想ゾルデなど一部のリンク2モンスターも蘇生でき、TGチューナーと合わせて即座にトライデント・ランチャーにつなげることができる。

 

互いの展開に強い制約を課す置物としてはスキルドレインなどを筆頭とし多数のカードが存在するが、このようにサーチに対応し一時的な解除が容易というのは類を見ないように思われる。メインデッキとEXデッキでそれぞれ1枚の枠を割くだけでも上述の動きが可能であり、S召喚のレベル帯や攻撃力の分布にも鑑みるとTGとの相性がいいと考え、ここに載せておく。

ちなみにガーデン・ローズ・メイデンを墓地から除外することでシューティング・スター・ドラゴン・TG-EX を蘇生できる。自前の再生能力よりこっちの方がよっぽど扱いやすいのでは?

 

《イージーチューニング》

墓地のチューナーを除外し、その打点だけ自分のモンスター1体の攻撃力を永続的に上昇させる速効魔法。

墓地のストライカーを除外するだけでも800ポイントの永続的上昇と十分に機能するが、スクリュー・サーペントを除外すれば1300、ワンダー・マジシャンを除外すれば1900と馬鹿にならない効果を発揮する。HSRチャンバライダーに使用すればワンショットキルも可能であり、その他スターダスト・チャージ・ウォリアーなどの複数攻撃持ちとシナジーする。特殊な下準備もなしに突然攻撃力が1000前後上がる、という状況は普通警戒されないため相手の意表を突く形でモンスターを破壊できる。ダメージステップに発動でき一部の無効効果をかいくぐれることも重要。

とはいえ単なる攻撃力上昇というのは力不足が否めないところもあり、強化先が耐性持ちでもなければ容易に除去されるのが常。「戦闘を経由しなければ撃てない1対1交換」以上の役割をコンスタントに発揮するのは難しく、複数枚の投入はためらわれるところがある。

 

罠カード

《トラップトリック》

デッキの通常罠を場に伏せる通常罠。伏せたカードはそのターンにも発動可能。

TG1-EM1を筆頭として通常罠には多数の妨害手段があり、フリーチェーンでのシルバーバレットができるのは強力。無限泡影など発動する場所に依存するカードとの相性も良い。

激流葬のような特定のトリガーを要求するカードをサーチする際は発動タイミングに留意すること。

 

《スウィッチヒーロー》

自分・相手のコントロールするモンスター数が等しい場合にすべてのモンスターのコントロールを入れ替える通常罠。

TG1-EM1が相手モンスター1体にしか対応できないのに対し、こちらは対象耐性をすり抜けながら複数のモンスターに対処できる。 手札からの展開に長けいざとなればトライデント・ランチャーも利用できるTGでは自分のモンスターの数は融通が利く。

弱点もEM1と同様。相手ターンに発動するとL召喚の素材として送り付けたTGを処理されやすく、サクリファイスエスケープにも弱い。リソース差を大きくつけられている場合に撃てないことも難点。

 

《センサー万別》

お互いの場に同種族のモンスターを2体以上展開できなくなる永続罠。

下級TGモンスターの種族は全てばらけており、Sモンスターの種族も戦士族・魔法使い族に分かれているため、トライデント・ランチャーから大型TGを出す場合を除いてほぼ影響を受けない。特定の種族の活用に特化したデッキに対しては一方的な妨害を行える。

効果が相手のデッキに強く依存するのが難点。サイキック・リフレクターからの破壊蛮竜-バスター・ドラゴンなどで任意のデッキに対してロックをかけられるが実用的とはいいがたい。

*1:HSR快刀乱破ズール:特殊召喚されたモンスターとの戦闘時のみ打点が倍になる。

収縮との兼ね合いの裁定で見られる処理と同様、S召喚時の攻撃力は黒庭の半減処理によって650に下げられ、ローズ・トークンなどとの戦闘に際して1300に戻り、ダメージステップが終了しても1300のままとなる。その後の戦闘ではダメージステップ開始時に2600に上昇し、終了時に1300に戻る。

A・O・Jカタストル:闇属性以外の戦闘相手をダメージ計算を行わずに破壊する。最近あまり見なくなったが書いてあること自体はやはり強い。

超重剣聖ムサ-C:守備力を攻撃力としてダメージ計算を行うため、実質的な4600打点としてふるまえる。

アロマセラフィ-ローズマリー:自分のライフが相手よりも多いとき植物族モンスターの攻守が500上昇する。当然ローズ・トークンの攻守も上昇するため相手の2600打点以下を無力化でき、全体としてのクロックも上がる。書いておいてなんだが条件の厳しい専用枠だし実用性があるとは思わない。クロス・ローズ・ドラゴンとかで出したいか?

星態龍:召喚成功時のあらゆるカード効果の発動を封じる効果があり、自身の攻撃力の半減も抑えられる。攻撃力がローズ・トークン4体分なので蘇生も可能。書いておいてなんだが現状スクリューサーペント+ゴーズくらいの無茶をしないと出ないので採用の余地があるとは思わない。

ユニオン・キャリア―:種族か属性の共通するモンスター2体からL召喚でき、種族か属性の共通するモンスターをデッキからデーモンの斧として装備できる。ローズ・トークン2体で召喚しサイバー・マジシャンを装備すれば黒庭下でも1500打点。あるいはトークンにワーウルフを装備させ打点合計の調整をしつつ1800打点にできる。TGは装備カードとして破壊されてもサーチ効果を発動できるため損失なしで後続を確保できたことになり、またターンが返ってくるたびに打点が1000ずつ、潜在的な手札が1枚ずつ増大していくことになる。